校舎の廊下はまるで美術館~大多喜高等学校 美術部

特集記事
大多喜町
いすみライフ 2023年8月号掲載

 江戸時代、武将・本多忠勝が城主を務めた大多喜城、その二ノ丸にあたる場所に大多喜高校の校舎はあります。貴重な大井戸や薬医門もあり、生徒たちは当時の面影を感じながら学校生活をおくっています。歴史と自然に囲まれた中で、学業はもちろん部活動も活発に取り組んでおり、その中のひとつ、大多喜高校美術部も素晴らしい作品を制作しています。

充実した毎日

 放課後15時半になると、授業が終わった部員たちが美術室に集まってきます。描く題材は、生徒それぞれが考え、顧問の安原先生と相談しながら決めるそうです。人物画や動物を描きたい、風景画が好き、想像の世界を描きたいなど自由な発想を油絵で表現していきます。そして、そのレベルの高さには目を見張るものがあり、高校に入学してから油絵を始めたにもかかわらず、こんな素晴らしい作品が出来上がるのには本当に驚きです。

「大多喜高校の美術部に入りたくて入学しました」と話される部員も多く、美術部の知名度の高さと『好きこそ物の上手なれ』そのものです。集中して一気に進む時もあれば、友達とのお喋りでリフレッシュしたり毎日楽しく充実した部活動です。

 そうした毎日の活動は、「全国高等学校総合文化祭 美術・工芸部門」連続16回出場という成果に現れています。この大会は、全国の各都道府県を代表する高校生が集結し、芸術・文化を披露する高等学校の文化の祭典です。美術・工芸部門で千葉県代表として出場できる8作品中、今年は大多喜高校の作品が3作品選ばれました。

 前任、前々任の美術部顧問の先生方の後を引き継いだ安原先生を中心に、真面目に礼儀正しく、楽しく仲良く活動しているのがとてもわかります。

美術館のような

 歴史と伝統、緑豊かな自然につつまれた学生生活の中から生み出される芸術作品は、素直な生徒たちの心をそのまま表現しているようです。校内の廊下には、卒業生のものも含めてたくさんの油絵が飾られています。

 これからもたくさんの素晴らしい作品が作られていくのを楽しみにしています。

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