大多喜町では、遊休農地の活用と有害獣の被害を受けにくい特産品の発掘を目指し、町の新たな特産となりうる作物の第一弾として『ローゼル』の栽培に取り組んでいます。
2023年からスタートした取り組みは、14名の栽培協力者から始まり、現在は約24名の方がローゼルの栽培・収穫に協力頂いています。
ローゼルは西アフリカ原産説やインド・マレーシアにかけた地域原産説などがある「アオイ科フヨウ属」に属し、オクラに似た花や葉をした草丈2~3mの植物です。寒さに弱いため日本では一年草として扱われています。和名を紅葵といい、果実は他では見られないルビーレッド色をしています。
独特の酸味がありますが、葉や果実を食用とすることが出来ます。飲んだことのある方も多いと思いますが、ハイビスカスティーはローゼルのがくと苞を原料としています。美しい赤い色は天然の色なんですね。ビタミンCが豊富で、古代エジプトのクレオパトラが美を保つために飲んでいたとも言われているそうです。
乾燥したローゼルを使用したハイビスカスティーやジャムやシロップなど、道の駅たけゆらの里で購入する事ができます。
また、新しくローゼルクッキーを開発中です。生地には細かく刻んだ乾燥ローゼルを練り込み、ほんのり甘酸っぱいローゼルジャムがのった桜の形をしたクッキーです。いちじくケーキでおなじみの、キッチンさわさんが作っていますので近日販売開始予定です。
昨年開催されたコンテストでは、飲食店での新たなメニューや家庭での料理方法などローゼルのPRに取り組みました。
今年もローゼルの種まきが始まります。夏から秋にかけての収穫の頃、大多喜町のあちこちの畑に赤い果実がみられる事を楽しみにしています。