写真や本などで記録出来る時代からは、それらでその時代の様子を調べる事が出来ますが、過去の自然環境や生物などは地層を調べることによってわかってきます。
そんな途方もなく過去の歴史のなかのひとつの年代を、市原市田淵の養老川沿いにある地磁気逆転地層で目にする事が出来ます。
ここは、約77万年前に起きた地磁気逆転現象前後の連続的な地層で、地球上でも珍しい地層です。世界的にも重要性が認められており、地質年代を示す更新世前期と中期の国際境界模式地(GSSP※)とすることが承認されました。世界で81ヶ所しかないGSSPの中で、日本で認定されたのは国内初の快挙です。
※GSSP Global boundary(グローバル バウンダリー) Stratotype(ストラトタイプ) Section and(セクション アンド) Point(ポイント)
方位磁針を使うと、N極が北を差します。それは地球が大きな磁石のようになっていて、現在の地球では北極がS極、南極がN極の性質をもっているので、方位磁針のN極が北極のS極に引き寄せられるのです。この地球が持っている磁力を『地磁気』と呼びます。地磁気は長い年月をかけて、N極とS極とが繰り返し入れ替わっていることがわかっています。未来には、現在とは逆に方位磁針のN極が南をさすかもしれませんね。
チバニアン期の地層をより楽しむ為には、ガイドツアーがお薦めです。果てしない年月の話についていけるかな?と思いましたが、ガイドさんのわかりやすい説明を聞いていくうち、帰る頃には地層に親近感が湧いてきました。
事前予約制の案内ガイドと予約無しの定時ガイドがありますのでホームページなどでご確認下さい。長靴を持参することもおすすめします。
3月1日よりチバニアンガイド七期生を募集いたします。チバニアンビジターセンターまでお問合せ下さい。